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日本経済新聞1989年4月2日
現地取材記事:日経記者が現地視察レポートを掲載
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----- 以下掲載記事全文
≪教育里親スタート:子供たち大歓迎学用品手渡す≫
−「スリランカの恵まれない子供たちに就学機会を」−
日本とスリランカの民間ボランティア団体による
教育里親制度が動き始めた。
第1陣の日本人里親がスリランカを訪れ、里子と対面した。
この制度は日本人有志が毎月2万4千円の奨学金を
スリランカの貧しい子供たちに贈り、
1年分の学用品や補習授業費などをまかない、
就学機会をあたえるのが目的。
"光輝く島"スリランカに足を運んで
子供たちに学用品を手渡した里親たちは
「わずかなおカネで子供たちが
これほど喜んでくれる顔を見ると、
日本人としてすべきことがまだあるような気がする」と語っていた。
この制度を運用する日本側窓口、
CPI教育文化交流推進委員会(小西菊文代表)が
日本で里親の公募を始めたのは今年1月末。
本紙が報道したのを受けて全国から約500人の応募があった。
このうち1日も早く里子と対面したいという10人が3月にスリランカ入りし、
首都コッテなど6地区を訪れて
約350人の子供たちに制服、ノートなどの学用品を手渡した。
コッテの高校で開いた授与式では子供たちが歌や踊りで歓迎。
スリランカ政府を代表してロクバンダーラム教育・文化・情報相も出席、
「この制度でスリランカの人材が育ち、
両国の友好関係がますます強まります」と謝辞を述べた。
この制度はそれぞれ里親と里子を特定しているのが特徴。
スリランカ側窓口の仏教僧らが子供たちに日本語も教える。
「政府の途上国援助も大事だが、
草の根援助は確かな手ごたえがあります」と
今回、里子と対面を果たした会社経営者、三浦保夫さん(43)は、
感激した面持ちだった。